祝・YADOKARI初出版。「アイム・ミニマリスト」について。

女子的リアル離島暮らし』を連載している『未来住まい方会議』を運営するYADOKARIが

初の書籍『アイム・ミニマリスト』を出版したよ。


運営が始まって数年でFacebook上のサポーターグループ「YADOKARIサポーターズ」が

2000人突破しちゃうわ、Webはもちろん雑誌や新聞でも取り上げられまくりだわ、

1つの記事に2000以上いいね!がついちゃったりするわ、で、快進撃続けまくりの彼ら。


わたしは2013年の夏に友人がFacebookで『未来住まい方会議』にいいね! をしている

ことからYADOKARIを知りました。


その時、YADOKARIもオリジナルライター(連載記事を書くライター)を探していて、

わたしも今まで都会にいるときは主に同年代の女性についての記事を書いていたけど、

島で暮らし始めて、また違った切り口のものも書いてみたいと思っていたところで。


『未来住まい方会議』はWebのデザインも、紹介している事例も、もちろんすてきなんだけど、

けして有名というわけではないけれど、自分にとって大切だと思う活動をしていたり、

自分の求める暮らしをきちんと見つめて行動したりをガチでしている人が、

連載しているコラムが特にすごく面白かったの。


ちゃんとリアルで、時に迷ったり、探したり、でも、何か、

自分にできることをしたいな、って思ってるひとたちの感じがそこにあったから。


わたし、ここで島暮らしのコラムを連載したいな、と思って、

自分から連絡をとったのが彼らとのかかわりの最初です。


それから、コラムを連載しつつ、現在『元新聞記者の、非日常生活』を連載中の若岡拓也くんに

編集スタッフとして入ってもらったり、『I LOVE 島男子♡』連載中の狩野真実嬢、

おおいた農村潜伏記』を連載する小海もも子ちゃんを紹介して、

彼女たちの記事の赤ペン先生をしていたりします。


わたしは連載を始めたときから、すでに加計呂麻島で暮らしていたので、

YADOKARI代表のさわだ氏、ウエスギ氏と会ったのは実は4~5回ぐらい。


なんだけど、『エコ・フレンドリー』を連載していた宮原元美さん、

スゴイ!が日常!小笠原』を連載していた志賀章人さんが加計呂麻島に来てくれたり、

現在副編集長のスズキガクくんも奄美にご縁があり、加計呂麻島で初対面を果たしたり、

葉山暮らし』を連載してた渡部忠さんのお店で先日パーティを開いたりと、

代表のふたりのみならず、さまざまな方々とご縁がつながっています。


今回の書籍は、


「タイニーハウス」「モバイルハウス」を利用した小さな暮らしはアメリカ発の潮流です。

それに触発され、日本でも実践を始める人たちが出てきました。

そうした人たちを実際に家に訪ね取材してまとめたのが本書です。

Amazon「アイム・ミニマリスト」より


とのことで、greenz.jp編集長の鈴木菜央さんの千葉県いすみ市のトレーラーハウスから、

佐賀県で土地を買い、自分でおうちを立てた女性、

一部上場企業のマネージャーなのに、家を持たずに暮らしている方などが登場します。


登場する方の声も、リアルで、時に迷って、失敗して、また考える、

わたしからしたらある意味で、普通の人々です。


都市部で暮らすのをやめて、田舎で暮らすとか、トレーラーハウスに暮らすとか、

自分で家を作るとか、そういったことは今は珍しい暮らし方なのかもしれないけれど、

「自分はどんなことが幸せ?」

「どんな風に生きたいと思うの?」

と問いかけることは、わたしは、普通の、当たり前のことだと思う。


それを考えないで、「みんながそうしてるから」「世間ではこれが当たり前だから」と

自分が本当に思ってることを麻痺させるほうが、わたしは変だな、と思います。


本当はそう思っていて、だけど、それを言うと一人になってしまう気がしたり、

何となくの違和感があるけれど、実際にどうしたらいいのかわからなかったりする人が、

実はたくさんいる。


彼らの活動は、そういう人たちに

「本当はこうしたかったし、そういう風に思っていい、感じていい」

と思うひとつのきっかけとなっていると思います。


この本の最後の取材対象者が、都内のあちこちを転々と暮らす方だったのが、

実は彼らのやっていることを表している気がします。

世界のタイニーハウスやモバイルハウスを紹介している彼らだけど、

別にタイニーハウスじゃなきゃ、モバイルハウスじゃなきゃと思っているわけじゃない。


「自分にとって本当に“楽しい”暮らしって何?」と自身に問いかけ、

行動し始めた人たちを、今回の本で取り上げたんだとわたしは思っています。


そして、それは彼ら自身の姿でもあると思います。


「誰かから聞いた正しげに見える答え」より、

愚直でも「自身に対する誠実な問いとそれを続けていく姿勢」こそが、

人の心を動かすものです。


取材総括でいきなり「自分がちっぽけに思えて泣けた」と言い出す代表さわだ氏とか、

「YADOKARIでスモールハウスとか言ってるけど、

60平米のマンションに住んでるなんてダサいから部屋を小さくしろ」

と奥さんに言われて引っ越す代表ウエスギ氏とか、

その代表二人を「アホで純粋でまっすぐ」とあとがきで言い放ち(一応、上司だよね…?)

さらに「僕は何度かドロップアウトしてきて」と今までの人生の告白までする

副編集長で今回の本のライティングを全て手掛けたスズキガクくんとか、

これだけ成長したWebメディア運営してるのに、

本までこうして出して、Amazonで社会・文化カテゴリで1位にまでなっているのに、

何かもう、ほんとに、愚直というかラブリーだな! と。


椅子の上にふんぞり返ってたら、誰かと一緒になんかいられないし、

それじゃあ結局楽しくなんて生きられない。


在野は、時に荒野みたいに見える時もあるかもしれないけど、

本当の姿は風になびく緑の草が一面に広がる場所のように、広くて、美しい野原です。


その草原で遊びたい人は、きっと、もっと、たくさんいるよ。


本当に、出版、おめでとう!